中つ国へ、ふたたび!【ネタバレ】 |
懐かしい中つ国におかえり!で始まる、映画「ホビット」のプロローグ。 映画「ロード・オブ・ザ・リング」(邦題/原題The Lord of the Rings)でPJ監督が描いた「中つ国」Middle Earthに馴染んだ目には、とても懐かしく映る。 映画Lotr三部作に賛否両論、否が大勢をしめてしまったこともあった目にも、ホビット庄の緑の丘は懐かしく美しくリラックスして迎えることができた。 この感想は、ひさしぶりの指輪オタクとしてネタバレ全開だが、Lotrとも密接にかかわる映画「ホビット」のサウンドトラックについても並行して、自分のためにも記録しておく。 老ビルボは、Lotrのサー・イアン・ホルム。フロドもそのまま、イライジャ・ウッド。 「ホビット」はLotrの発端から60年前の物語であっても、現実の俳優たちには8年の歳月がたっているにも関わらず、みんな若くて生き生きとしている! Lotrで驚かされた、ニュージーランドWETAスタジオのCGI(笑)にはびっくりする。 ただし、ガンダルフのサー・イアン・マッケランはどうしも声が、サルマンのサー・クリストファー・リーの朗々たる響きも、老いが感じられてしまった。二人ともお年を召したなあ。。。 (そうそう、三人もサーが出ている映画ってのもすごいw) その点は、吹替え版はガンダルフもサルマンも、力あふれる魔法使いらしさなので、おすすめ。 老ビルボは、自分の冒険物語の導入を語りはじめる。 音楽はホビットでは、特にLotrから続く様々な動機やテーマを物語っている。 Lotrでのサントラ、指輪の仲間のテーマ、Rotkの旅の仲間の帰還でゆっくり乾杯するところの旋律に柔らかいトライアングルを使って谷間の国の在りし日の姿。 ドワーフのテーマが入り、エレボールの美麗さを。 災厄のおとずれの動機がおこる。 映像では谷間の国に高々とあがる凧が強風に煽られるところに、ドラムが凶事の前触れとなっている。 *この凧、竜、亀、翼竜?(プテラノドン)風と3つあるのだけれど、これって、PJの怪獣映画へのオマージュか もしれないなと思った。 竜=ゴジラ、亀=ガメラ、翼竜=キングギドラ(笑)。 姿はいっさい見えず巨大な災厄であるスマウグの爆裂炎が谷間とエレボールを一掃する。 *これも、ハリウッド版ゴジラが最初は全形を見せなかった演出に似ているかも。 トーリンは若々しく、力強く、由緒正しい高貴さがあってとてもいい。 ドワーフ女性(髭あり?)と噂できいていたけれど、谷間の国の市で人間男子に織物を見せているゴージャスな小さめ小太り女性たちがドワーフレディじゃないか? エレボール脱出のときも遠目ながら、ドレスの女性たちが走るのが見えたけれど、髭の有無がいまいち目視できず。 壮大な滅びの物語から、ホビット庄の緑の丸ドアの前で老ビルボは回想する、ある日こうしてパイプを楽しんでいたら突然ふってわいた冒険のことを… そこから、我ら(笑)がジョン(SHERLOCKのジョン・ワトソン役w)、マーティン・フリーマンの若きビルボが登場。イアン・ホルムとの流れがとてもいい。 ジョン(笑)ビルボは、老ビルボと同じような「田舎紳士」ふうの衣装がとてもしっくりし、若いくせにやたら分別くさい顔をしている。衣装のホビット穴に溶け込んでしまいそうな、自然な色合い。どこもかしこも、イギリス男子くさい(笑) ホビット庄のテーマ、コンサーニングホビットは、さらに軽快なリズムで楽しさを刻んでいる。 そこに不思議な人間の老人があらわれる。 ガンダルフの登場である。 とんがり帽子、少し煌いているマフラー。このマフラー、スカーフはLotrにはなかったものだ。 さんざんな問答になるところは、原作どおり。 夕食の準備をしているところへ、呼び鈴が鳴る。 ビルボの食卓には、塩入れ(富裕層の象徴)がある。さすがバギンズの旦那である。 が、塩をふった鱒のバタ焼き(だと思うけど)はビルボの口には入らず… まずドワーリンが訪れ、一番乗りの一番槍(笑)でドワーリンが平らげてしまう。 次はドワーリンの兄、バーリン。 体を半分向こうへむけていて、ドアがあくとこちらを向く、バーリンの登場はとてもいい。 ドワーリンとバーリンが兄弟仲良くパントリーを漁るところも、とても楽しい。 *この後、フィーリとキーリの、この映画では「美形」に入る若者ドワーフ兄弟が来るのだが、この二人はとて も礼儀正しい、が、ドワーリンには「ミスター」「殿」がつくけれど、バーリンにはつかない。 もしかしたら、バーリンは彼らの親代わり(代父とか名づけ親とか)なのかもしれないなと思ったり。 全員が集合して、ビルボのパントリーはすっからかんになってしまう。 ドワーフの楽しい合いの手にのって、エダムチーズらしき大玉チーズ×3、小さめトマト(ミニトマトとトマトの中間くらい、黄色いのも赤いのも。これが少し皺よっているところが、いかにも貯蔵庫のものらしい。)、ボンレスハム(これはスライスされてテーブル直置き!なぜボンレスかというと、楕円形だったからw)、鶏もも骨つきもボンブールが残飯片付けしたときにあった。じゃがいもの茹でたの、人参のゆでたの、グリンピースも見えたので、イギリスパブ飯の豪快版である。 ただし、ドワーフは(ドワーリンとバーリン)、ブルーチーズは苦手のようでポイしていた。。。 そういえば、パントリーには玉葱やリーキらしきものもぶら下がっていたのに、最後はすっからかんだったので、ドワーフはなんと効率的に宴会パブ飯を作れる民族よ、と感嘆するわけだ。 (続くw) |
by crann
| 2013-01-10 21:04
| cinema・映画
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