森家のひとびと。 |
森千里氏著未来世代のために-新米医学部教授七転八倒を読みました。 ダイオキシンなど体内に残る化学物質についての研究を続けている、森さん。 彼の曽祖父は、かの森鴎外です。 後書きに、養老孟司氏は、森家の人々には共通する顔がある、遺伝子だと書いていましたが、確かに森鴎外の遺伝子は森家に受け継がれているのでしょう。 それは遺伝子というよりも、家族に受け継がれていく独特の慣習のようなもの、と養老さんも記していました。 その家の家業があれば、その仕事につかなくても見たり聞いたりしたことで覚えていることがあります。 森家には、鴎外以前からあって鴎外の西洋趣味を経て、こどもたちである於兎、茉莉、杏奴、類、そしてその孫たちへ受け継がれた家族的なもの、情趣だったり習慣だったり、口癖だったりする小さな事柄に、森家の遺伝子は繋がっていくのだと思います。 一番会いたかった森家の人々の一人は、茉莉さんかな。 ゴハンにご執心なところ、趣味を貫くところにとても共感するからかな? 一番最近の森茉莉読本 『贅沢貧乏暮らし』(神野薫氏 著)は、茉莉さんの身近だったものがうまく撮影されていて面白いです。 もちろん、文章は茉莉さんのが一番ですがね。 |
by crann
| 2005-04-19 00:08
| libro・本
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