茫漠たる地で。 |
モン・サン・ミシェルからみえる小さい島。 夏はあの島へ歩いていけるのだそうです。 ただし干満を確認して、ガイドつきでなければ危ない。 下のポストに出したアーロン・エルキンズ『古い骨』では、この干潟を良く知っている地元育ちの女性がガイドをして出かけるのですが・・・ あとはひみつ(笑) 潮汐は月齢と関係します。 ですから干満の差が少ないときもあるのです。 12月月末はまさにそういうときでした。 とはいっても、昼頃到着したときは、潮はひいていました。 ご飯をたべて、修道院を駆け巡って(爆)ゆっくりと下り始めたときは、もうあたりは灰色に変わっていました。 この灰色の泥はねっとりとしてなかなか落ちないから、絶対「踏んでみよう♪」なんてしないでね!とツアーガイドさんから厳重注意されていました。 そういわれたら、どうしても知りたくなるでしょう? ちょっとつま先でつついてみたら、さらっとしているのに重い。 土と砂がまざって塩気をたっぷり含んで、ねっとりしています。 粘土のようでもあり、泥のようでもある。 これで全身パックとかしたら、デトックス?と思いました。 とらえどころのない、海と空の切れ目がわからない不思議さ。 風の音ばかり。 修道院の礼拝堂は、ほかの都市の礼拝堂と違って窓が小さく光は上のほうからさしこむだけ。 祈りを終えた修道僧たちは、この海岸にそびえる山の上からこの風景を見ていろいろなことを感じたのでしょう。 時代が下がって、この隔絶された空間に閉じ込められた囚人たちも何かを感じたでしょう。 しかしそれは修道僧たちと同じ光景でも、孤独感だけだったのではないでしょうか。 そんなことを思いながら、滞在を最後まで堪能しました。 |
by crann
| 2007-02-21 21:08
| viaggio・旅
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